■損小利大はトレードの理想!しかし勝率を犠牲にすることも



よく、トレードは損小利大が鉄則か、のように書かれている情報を目にすることがあるのですが、私の考えは少しそれとは違います。


もちろん、損小利大のトレードは、一発の利益が大きいので、勝率を多少犠牲にしても、最終的には元が取れる手法ではあります。
ですが、すべてのトレードで損小利大の売買に執着すると、どこかで極端に勝てなくなる場面と遭遇し、資本金がどんどん削られてしまうことになるので気をつけてください。


特に、「含み益が出てたのに、放っておいたら含み損になってしまった」これは、精神的にきついです。
こういう負けが繰り返されると、損失が利益を圧迫してしまいます。


ですから、時には柔軟に、利食い幅を調整しながら確実に利益確定を狙っていくことが大事。
いつもホームランを狙うのではなく、相場の状況、自分の勝率を鑑みて、ヒットを狙うこと。
これが私の考えです。

利食いを伸ばすのは、大きく勝てる確信が強い時だけ。
欲張りすぎるのは良くありません。



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■利食いコントロール法


損切りの重要性に囚われてしまい、利食いの出口戦略を忘れてはいけません。
「利食いをいかにして確実にとるか」、これかなり重要なので、ここで詳しく解説したいと思います。


【利食い幅を決めておく】


損切りは、練習すればほとんどの人が徹底してやれるようになるのですが、利食いに関しては上級者でも難しい。

まだまだ利益が伸びるのでは?という"欲"がみなぎります。

しかし、結果的には、ほどほどの利益で妥協して利食った方が成績は安定するんです。
問題なのは「決済した後の後悔」です。これをどうにかしなければなりません。


そこで、一つの方法として提案したいのは、"利食い幅"をあらかじめ決めておくという方法です。

損切りが50PIPsなら、利食いは100PIPs。

まあ、利益を伸ばせない場面では、損切り50PIPs、利食い50PIPsでもいいでしょう。
利食い幅は現実的に利確が可能な幅を設定します。


利食いした後に、どんどんレートがその方向に進んでも関係ありません。
予定した利食い幅を獲得したことをよし!とします。
利食いと損切り両方に決済注文を入れておいてもいいでしょう。そうすれば自動で決済されます。


利益を確実に取ること!これ、勝率をコントロールする上でかなり大事なことです。
利食い幅を決めてトレードするだけでも、あなたのトレード成績は大幅に改善するでしょう。


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【通貨のボラティリティに合わせて利食い幅を決める】


利食い幅は、相場のボラティリティに合わせて決定します。
通貨のボラティリティを超えるような大きな利食い幅の設定は、勝率を下げてしまいますので控えた方がいいです。


例えば、ドル円なら2017年時点で平常時の値幅が30~50程度なので、利食いはそれ以内にしないと短期間では約定しにくいです。
ユーロやポンドがらみの通貨であれば、それより大きな値幅を狙えます。


仮に50PIPs程度しか変動していない通貨に対して、500PIPsの利食い幅を期待してしまうと、ほとんどヒットしないという結果になるでしょう。
ホームランよりもヒット性の当たりを狙っていく方が、FXは勝ちやすいんです。

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■狙える時は大きく利食いする


利食いをほどほどにするからといって、損小利大のトレードを捨てるというわけではありません。
狙えそうな場面では、果敢に利食いを伸ばしていくべきです。


途中、利食い幅を限定するのは、勝率を確保して損失額を減らすためのもの。
例えていうなら、スピードメーターを見ながら自動車を運転するようなもので、安全運転すべきところでは速度を落とし、見通しの良い道路では制限速度を守って最大限のスピードを出す!


自動車の運転と同じく、トレードにも臨機応変さが必要なのではないか?というのが私の考えです。
勝率の低下に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。