■FXはレンジ相場があるから難しい
上がりそうだからロングした。しかし下がってしまった。
下がりそうだからショートした。しかし上がってしまった。
ロングとショートで往復びんたを食らって退場する負けパターンは、結構多いケースです。
損切りがある程度できるようになった頃に、こういう負け方をしだします。
この時、冷静に"レンジ相場"だと判断できれば、直ぐに取引を止められるのですが……。
私のトレード経験上、為替がレンジ相場になりやすい局面は、4つあると考えています。
次で説明していますので、ぜひご参考にしてみてください。
■レンジになりやすい4つの場面
【1日のうちの値動きしにくい時間帯】
為替には、1日の内で値動きしにくい時間帯があります。
例えば、豪州、NZ、東京市場の時間帯は、メジャーな欧州市場やアメリカ市場と重なっていないため、重要な材料が出ない限りレートは動きにくいです。
この時間帯にトレンドを追いかけると、失敗で終わることが多くなると思います。
稀に動くこともあるのですが、この時間帯に注目材料が無い限りは、取引(特にトレンド狙いの手法での取引)は、スルーした方がいいでしょう。
逆に、各国の為替市場オープンが重なる時間帯が、最も値動きしやすい傾向があります。
特にBIG市場の欧州とアメリカの為替市場がオープンする時間帯は、大きく動きやすいです。
時間でいうと、16時~17時ぐらいから欧州市場がオープンし、22時~23時ぐらいからアメリカ市場がオープンします。
この2つの市場がかぶる深夜の時間帯は、値幅が大きくなる傾向があるので気をつけてください。
【材料待ちの場面】
アメリカの雇用統計の発表や、FOMC政策金利発表、要人発言を控えている場面では、相場は動きにくくなります。
ある程度、発表の内容が予想できる時は、先んじて買われたり売られたりすることもあるのですが、結果が先読みしにくい時は様子見ムードになり、レンジになりやすいのです。
発表の結果を予測してポジションを仕込むのも有りですが、発表を待ってからトレンドが出た方向に、押し目買いや戻し売りを仕掛ける戦略がベストでしょう。
トレンドにそろそろ過熱感が出てきて、急騰、急落した後は、一旦調整してレンジ相場になることがあります。
ここでは、すでにエネルギーが放出されてしまっているので、押し目買い(下げの場合は戻し売り)をしても、利益が伸びないことが多いです。
じゃあ、逆張りでエントリーしてもOKかといわれると、難しい。
なぜなら、さらにそこからトレンドが継続してしまうことがあるので、下手に上げ相場の高値売り、下げ相場の安値買いをすると予想外の損失を食らってしまいます。
ですから、この場面はスルーした方がいいでしょう。
市場参加の多くが注目する価格帯(壁の厚いサポート・レジスタンス)に為替レートが到達したら、乱高下した後に値幅が収縮してレンジ相場になることがあります。
そのポイントを抜けるか?抜けないか?で、市場参加者が迷うからです。
この場面になったら少しの時間様子を見て、サポレジを確実にブレイクした後に、押し目買いや戻し売りで攻めるのがいいでしょう。
"大事なのは、上がるか?下がるか?の勝率50%の場面を見つけること"
レンジ相場が混ざると、上がるか?下がるか?持合いか?で勝率は、理論上3割になってしまいます。
ですから、レンジ相場はできるだけ避けて、ひたすら動く局面だけに売買を絞るといいです。
ですから、レンジ相場はできるだけ避けて、ひたすら動く局面だけに売買を絞るといいです。
相場が動き出したら勝率は上がるか下がるかの5分5分です。外れたらロスカットしてドテンしてもいいし、そのまま様子見してもいいでしょう。
勝率が5割あるなら、利が乗った時に利食いを少し我慢すれば、最終的にトータルで勝つことができます。
では、どうやって動く相場を見分けるのか?ここからが本題です!
まず、相場が動くには動くだけの理由が必要だ、というのが私の持論です。
相場を動かす原動力になるものは、市場参加者の期待感や安心感、不安感や恐怖感。
これらのプラスとマイナスの感情が、どちらかに偏って市場を覆った時に、相場は動き始めます。
では、どうやってその"市場参加者の感情"を把握するのか?というと、自分自身が、材料やチャートの様子を見てどう感じているか?を客観的に見てあげることなんです。
自分が現状の相場や材料を見て「ちょっと、先行き不安だな」と感じたら、他の市場参加者の中にも、あなたと同じように不安を感じている人がいるわけですね。
そこで、チャートが直近のサポレジを確実に超えて動き出したら、チャンスです。
確信したら、臆せず果敢にエントリーをしましょう!